トライアスロンは、スイム、バイク、ランの3種目で構成されますが、スタンダードでもそれぞれ距離が、1.5キロ、40キロ、10キロと長いものです。
興味を持って、挑戦してみようと練習をし始めたが、あまりのキツさに断念してしまうことも多いようです。
1種目だけでも練習するのは大変なのに、それが3種目ありということは並大抵の練習では、やっと完走できるかどうかも怪しいところです。
では、どのような練習メニューを立てれば、完走した上に納得の行く結果が残せるのでしょうか?
今回は大会に初挑戦するまでの残り時間別に、初心者がこなす必要のある練習メニュー例をご紹介いたします。
大会まで6ヶ月
この時期には、各競技ごとに練習し、基礎体力をひたすら付けるメニューを組むことをお勧めします。
要は、完走に必要な筋力や持久力を付けることで、バテない体になります。
スイム
推進力の妨げにならないようにフォームの改善をしますが、場合によっては息継ぎの回数を減らしたり、下半身が沈まないようにしたりする必要があります。
距離も、最低でも500メートルは休まず泳げるだけの体力をつける必要があり、500メートル×2~3本をこなします。
クリアできるようになったら、750メートルや1キロに距離を伸ばします。
バイク
ロードレーサータイプのバイクは、少ない力でスピードが出せるように設計されています。
良くやりがちなのが重いギアで、回転数を上げればよりスピードが出ますが、逆にバテやすくなります。
ハイパワーで練習するよりは、50~100キロを楽なスピードで続ける練習が重要になります。
慣れてきたら、スピードを上げたり、ちょっとした登坂コースを盛り込むなどすると筋力と持久力がアップします。
ラン
学校の授業でも、持久走が苦手とか嫌という人は多いでしょうし、10キロと聞いた瞬間にやる気が失せると思います。
好きな人は10キロをひたすら走っていれば良いのですが、無理な場合は刻んで行くようにしましょう。
3キロジョギング×3本で、間にインターバルとして5分ほどのウォーキングを挟んで息を整えるようにします。
最初は体力と相談し回数を減らしても構いません。
続けているうちに徐々に持久力が付いてくるので、2本、3本と増やしていけます。
慣れたら、距離を伸ばしたり、インターバルの時間を少なくしたりして、10キロを走りきれるようにしていきましょう。
大会まで1~2ヶ月
スイム
すでに、1キロ程度は泳げる泳力が付いてきている頃ですので、どこまで泳げるか限界練習をしてみましょう。
1.5キロ泳げるようになれば、まずは合格でしょう。
バイク
距離を60キロ程度と、大会の1.5倍程度に設定します。
コースは変えなくてもいいですが、平均スピードを上げる練習をします。
最初は20キロ目標、クリアできたら次は25キロと段々上げていきます。
平均で30キロ、平地で最高速40キロ出せるようになれば、もう中級者の域です。
ラン
一番最後の種目ということで、大会ではすでにスタミナを使い切っている状態になります。
少しハードですが、10キロジョギングをすると共に、負荷も上げてみましょう。
登坂練習やインターバル練習が上げられますが、少しずつ負荷を上げる意味で、ペースアップする区間を設けてみるといいです。
息が切れて走れなくなるほどは必要無く、少々キツいけどまだ走れる位にし、10キロを走りきれるようにすると効率的です。
総合練習
全ての競技を個別に出来るようになったら、通しで練習してみましょう、と言っても実際の大会のようにすぐにスイッチ出来ませんので可能な限りで結構です。
プールで泳いで、着替えてバイクに乗り家まで帰る、シューズを履き替えて近所をジョギングする。
最初は大会の1/4や半分の距離で構わないので、なるべく間を空けないで通してみましょう。
これは実際の大会に通用するかの確認の意味もありますが、同時にトランジットでスムーズにチェンジする目的もあります。
ゆっくり休んでからスイッチするより、トランジットをイメージして、素早く次の種目に切り替えることが重要です。
トランジットで、他の選手より1分でも早く切り替えること=競技でタイムを縮めた、ということになりますので効率的です。
大会まで1週間
この頃になっても、強度の高い練習をしていると疲労が溜まり、大会で思うように体が動かなくなります。
強度の高い練習は控え、疲れを抜くように心がけましょう。
のんびり泳ぐ、景色を楽しみながらバイクを漕ぐ、ゆっくりジョギングするなど、気分がいいと言う程度で十分です。
大会が近いのに、と焦るかもしれませんが、気が張りすぎていることで怪我も誘発しやすくなります。
プロでも、この時期には負荷を下げて調整しますので、倣うようにしましょう。